渋谷

イメージフォーラムに行って村上賢司監督『原色バイバイ』『月の裏側を走る』『俺に冷たい星』の8ミリ作品を観る。自分が村上さんを知ったのは99年のゆうばりで『夏に生れる』を観てからなので、それ以前の作品…と思ったのだけど、『俺に冷たい星』は以後の作品だった。近距離で内臓にくるようなボディーブローがガンガン当たる感じ。カメラを自分の体として扱うことでしか描けない文体に思えた。それになまなましい思いの丈を文字通りフィルムに焼き付けまくるような行為は普通できない。ストーキング寸前の鬱屈した想いが作品化され第三者の目に触れることで初めてポジティブに転化するというか。この重みは、物理的にフィルムを回したり切り貼りすることも影響するのだろうかとちょっと考えた。ビデオカメラだって肉体的に扱うことは可能だけど、編集は完全に机上の作業だし。リニア編集機で決定ボタンを勢い良く叩いてたころは、「ああ、いまここで切った」という感覚があった。マウスをポチポチやってるとのは全然違う感覚。
8ミリ作品を通して観て、作品の真摯な告白を受けとめると同時に、夜中に一人でカメラを持って犬に話しかけるなどしている作者を微笑ましく感じてしまい、彼を応援しつつも一人ニヤニヤしていたことを一応ご報告します。もう自分はいい年になってしまったのです。


地元に戻って同居人とラーメン食べた。気がつけばもう今月も半分過ぎてて焦る。しばらく映画を我慢して自分の仕事に集中しないと、と思うはしからレンタルDVD借りてしまう。ベータのつけをブルーレイで返したのか某社は。