川崎市市民ミュージアムシネマテーク山下敦弘監督『天然コケッコー』と中原俊監督『櫻の園』観る。「少女マンガパワー!」(cache)企画展内の催し。時間がなくて展示は観られなかった、残念。雨の中それぞれ100人くらい入ってたと思う。でも300人入る劇場なので空いてる。
天然コケッコー』は愛してやまない原作なのでいろいろ言いたいことはあるけど、随所でキュンキュンさせてくれたので黙る。今回が初見なのは、くやしくて観てなかったから。廣末哲万演じるシゲちゃんのウザさ演出が本物だったのと(「ほらもうすぐスサノオが出てくるで」で爆笑)、ガサツだけどたくましくて優しい田舎の子どもたち、修学旅行に出てきた最初のカットが真新しい真っ白なスタンスミスを履いた足元という的確さ。コンバースのベロは捲って履いてる田舎の中学生。美しく世界を閉じて終わった。
櫻の園』はスクリーンで初見、もう17年も前の作品なのか。90分の尺で劇中の経過時間もほぼ同じくらい、停滞する時が一瞬もない。完璧すぎてグウの音も出ない。一言だけを強調するクローズアップ、アクションのみをスローで見せるカットが強烈に記憶に残る。つみきみほが登場するシーンで何故か泣けた。
川崎市市民ミュージアムシネマテークといえば、昔バイトしてた頃はクラシックばかりかけていて客層も常連がぽつぽつという感じだったのだけど、最近はポケモン特集などして集客につとめているみたい。いいことだと思う。宣伝が行き渡ってないのか駅から遠いせいか、今回みたいな上映でも席が埋まらないのはもったいないので、みんなもっとガンガン通ったらいいと思う。二本観ても¥1200。
http://www.kawasaki-museum.jp/display/cinema/