昨日はPFFの授賞パーティがあって、今年はパンフレットにコメントを寄せただけなのだけど、呼ばれたらほいほい行くたちなので(つまり呼ばれないとまず行かない)、衿のついた服を着て参加した。パーティは自分が知る限り最も大規模なもので、そういえば30周年だそうだ(おめでとうございます)。篠田正浩大林宣彦と石井聰互と犬童一心が同じ空間にいる、他にも確認できた人全員を書けば映画監督名スパム日記になってしまうくらい、ちょっとありえない大規模監督会でもあった。過去にPFFに関わった人々が参集していた。
そういう濃度の高い空間ですいすい泳げるほどの大人物ではない自分は、すみっこの喫煙テーブルでオレンジジュースを飲みながら延々と煙草を吸っていた。『けものがにげる』の一部スタッフ・キャストが今年のスカラシップとかVIPOの作品に関わっていたので、そういう人たちと同窓会をしていた。だよねー、でもさー、なんてダラダラしていたら肩を叩かれ、驚いて振り向いたら市川準監督だった。前に撮った『晴れた家』の話、緊張して何を喋ったか覚えていないのだけど、恐ろしい場所だここは、と思ってより固く自分を閉ざして、やはりすみっこにいる知ってる人たちとばかり最近どうよ的な会話をするしかなかった。紹介したりされたり、苦手だけど自分なりに努力した。
隣のテーブルに、97年に自分が受賞した時の審査員だった東陽一監督がいたのは何となく気付いていたのだけど、挨拶の第一声がなかなか思い付かずに数十分経過、監督がパスタを食べ出したタイミングを見計らってようやく挨拶した。その時のお話でこれから5年はやってけそうなモチベーションを頂いたので、実質この時点でもう昨日という日は終了した。10年前のことを今褒められるというのは気恥ずかしいのだけど、普段あまり褒められないのでカラッカラに乾いた心に深くまで浸透したのだった。
パーソナル同窓会な巨大パーティも終了して、岡くんとかとノミネート作品チーム飲みに合流させてもらって終電まで飲んだ。おとなしい監督もいればエロい監督もいたし元気なやつもいた。でも今年は1本(準グランプリ獲ったのも当然の傑作)しか観れていないのでなかなか話せない感じ。自分は居酒屋の片隅で七里圭監督と共通の知人の話とか最初に撮った映画の話とかしていた。


今日は、昨夜無理矢理にパブリックモードにしていた後遺症で、誰とも喋らず部屋で淡々としてDVDを一枚だけ観た。体がだるいのはエアコンのせいだけではあるまい。写真は夜中にDVDを返却した帰りに撮った。