三軒茶屋

昨夜ふと目にした記事でひっかかり、今日しか演ってないというので行ってみた。世田谷パブリックシアター
http://setagaya-pt.jp/theater_info/2008/08/post_131.html
http://jp.youtube.com/watch?v=CImokmMwxsw
最終的にはほぼ満席だったけど、早めに着いたのでたくさん空席があり(自由席だったし)できるだけ近くで観たかったのだけど、問答無用に三階に通された。そういうもんなんだろうか。舞台をかなり鋭角に俯瞰する位置から観たので、始まってすぐにほんと悔しくなった。最前列で観るべきもの。ダンサーが跳躍して着地する時の音が聞こえるかどうかとか知りたかったし、だいいち表情が全くわからないじゃんか。自由じゃないんだったら自由席とか書かないでほしい。
『紙ひこうき』というタイトルだの、幕間に映写される映像、寸劇のようなものはちょっと気恥ずかしくなるところもあったけど、ダンス自体はすごい楽しめた。体がぐねぐね、しかしキレよく動く、動きまくるのを観るのは本当に楽しいことで、二回目書くけど、間近で観たかった。自分は群舞に相当弱く、群舞があるだけでグッときてしまうのだけど(そこを目当てに行ったのだけど)、この舞台では群舞より二人か三人がシンクロして踊っているのが美しかった。制服で踊るのがテーマでありミソでもあるのは明らかなのだけど、制服じゃないシーンのダンスの方が好きだった。「リーダー当てゲーム」を円座でやりながら、周囲にいる女子たちがごく普通に会話しつつも体はぐねぐね踊っているシーン、文字にすると何がなにやらだけど、そこが印象に残ってる。
断章的に、一見脈絡のない短いシーンが連続していて、その全体像から浮かぶもの……が、自分個人的に、わかるっちゃわかるし、全くわからないとも言える。言葉にしたらものすごいベタなことを表現しているのかもしれないし、ダンスのメッセージを「感じる」力に欠けてるな自分は。映画の観方というのは誰でも知っていて、誰にでもある程度意味が伝わるという特性は、幸福なのか不幸なのか。
この舞台はバレエ教室に通う女子たちと振付師のワークショップで、彼女たちの考えをもとに創作されたものだそうで、その過程が知りたい。どこかで公開されないだろうか。
劇場を出たら世田谷区大雨で、ビルのエントランスに人がわだかまっていた。なんかやばそうな空気を感じたのでそのまますぐに電車に乗った。帰路、どっかに雷が落ちて電車内停電。なんとか地元についたものの、同時期に電車に乗ってた同居人はダイヤ遅延にぶつかってしまった。極度に空腹だったのだけど仕方ない、一人で弁当的な夕食。