御茶ノ水

ENBU授業6回目。練習用に書いた短い台本を3人組で演じてもらう。
二人が喋っている途中でもう一人入ってくる、普通の間で3〜5分程度の1シーンになるはずのもの。グループに分け、30分程度で各々セリフを覚えてもらい、まずは演じてもらう。印象を見てから細かく指摘、3人の関係性が見えるように演出していった。同じ台本だけどそれぞれのグループで見え方が異なるように、動きや視線、間のとりかたを指示してみた。普通に読めば若干ドロっとした三角関係の話だが、全体を冗談として見せたり、一人だけ急にマジになり空気が変わる感じにしたり、二人にからかわれて一人が拗ねる感じなど、一見して明らかな差異が見えるように演出した。
今まで何回かやってきたエチュードで光るものがあった俳優が、セリフになると急にギクシャクして、自分でもなにをやっているのかわからなくなっていたり、また逆に、この程度の制約があることで途端に生き生きとしてくる人もいる。両方を巧みにこなせる俳優は少ない。
でも本当に面白い。自分も演出してない鬱憤が相当溜まっていたようで、つい粘ってしまうが、俳優たちもテンションが上がっているのがわかった。
台本のなかで、セリフの流れによって「心理」を描いているつもりでも、必ずしも俳優に伝わっているとは限らないし、そもそも「心理」を俳優が予め作り込んでおく必要があるのかわからない。脚本に思い入れてくれるのは嬉しいけど、事前の思い込みが強いと咄嗟の修正がききにくい。脚本家と監督の思惑がズレている場合もある(自分の場合は一緒だけど、現場で浮気したくなる)。とりあえず心理はセリフを話すためのガイドとして必要、くらいに思っておいて欲しい。
終了後takakoさんも合流して軽く飲み。F井の自分語り(下ネタ込み)に閉口する。楽しいけど。