御茶ノ水

ENBU授業7回目、朝から。準備していることがあったんだけど、天気がいいので外で何かしたくなる。
最初、拙作短編『橘くんのバカ。』を皆に見せる。DVD出てるのに観てない奴もいるので。その後用意しておいた決定稿のよりぬきを配る。この映画は男性の「橘くん」と女性の「かすみ」(劇中で名前呼ばれないけどこういう名前なんです)だけでほぼ全編話が進む。セリフも演技もかなり微妙なニュアンスの積み重ねなので、完成品を観た後で特定のシーンを真似してもらうことで、僕の演出のトーンを掴んでもらおうという意図。
と、とりあえず台本を配ったところで近くの公園に移動。休憩中のサラリーマンとかいる中でだるまさんがころんだをやる。僕は参加しないで見てたりちょっと撮ったりする。いい大人が子供の遊び、と思うかもだけど、実際やってみると楽しいもので、みんな素で笑う。だんだん周囲の目も気にならなくなってくるし、声も出るようになってくる。傍目には普通に遊んでいるだけなので迷惑行為にもなりません。その後意図的にテンションを上げ下げして同様に遊ぶのを撮影。
稽古場に戻ってこちらで男女のペアを指定、台本のシーンごとに割り振って、まず一組ごと細かく演出をつけていき、他の人には見ていてもらう。だいたい決まったところで、今度はいきなり無茶振り。橘くんだけ三人に増やしたりかすみだけ二人にしたり。中心になる人物の演技のトーンをそのままにして、他の何人かはそれに会わせた行為を何か行なう。当然混乱するが、その混乱ぶりを見せてもらいたかったわけで。
参考になる部分はあったが、そもそもの基本、セリフのある演技が、少し異物を入れた瞬間に崩れるのが気になる。ハプニングに対して半笑いで対応みたいな。言うことがとりあえず決まっているだけで、所作と全く乖離している。
次回もう一回エチュードをやることにする。言葉と言葉の間、アイコンタクト、表情、感情。時間がない。
終了後スタッフで打ち合わせをして、生徒が飲んでいるという居酒屋に顔を出したところ、凹んでいる奴がいた。凹めるだけましだが、人前で凹むのはどうなのか。


助監督F井も連れて新宿の馬車馬企画事務所に寄る。先日やった仕事のDVDを受け取りにいくだけのつもりだったが、ついつい長話。