文京区

午前中、カメラマンからのメールを確認し、ロケハンに出る。制作I川くんと助監督F井とで、俳優のH野の家業である工場へ。主人公の職場という設定の場所を主演俳優の実家にて、という、そのまんま加減。俳優が協力してくれるのはすごく助かる。工場は面白い質感、機械、光で、かなりいい感じ。本番でマシンノイズを出せれば最高なんだけど。従業員の方が自らの持ち場にグラビアアイドルのピンナップを貼っていたところが自分とI川くんの映画ツボにはまる。スケジュールの都合にもよるけど、よっぽどのことがなければお借りするつもり。
その後ちょっと移動して近場の公園ぽい場所をめぐる。文京区の公園は、平日の昼間から所在なげにしている人がいない。皆何かしらの目的をもっているように見える。街は坂道が多くて、ヌケに高層ビルが見えず、大きな通りを少し入るととても静か。暮らしやすいだろうなと思う。小さな、というか、瀟洒なイメージのグラウンドがあり、子どもたちがサッカーをしていたので何の気なしに入って行ったところ、すぐに管理人らしき男に呼び止められた。「何のご用ですか」って、公共の場所に入るのに用が必要なのだろうか、一瞬意味がわからなかったのだけど、すぐに、自分たちが不審人物に見えているのだとわかる。まあそうなんだろうけどさ。ロケハン隊の醸し出すムードはそもそも独特なのに、三人揃って目つきが悪いときてる。世知辛さをしみじみと感じつつ退散。
H野と別れて喫茶店で暗くなるまで打ち合わせ。必要な直し多し。悩む。
今日知ったこととしては、見た目が若くて助かることもあるということ。でも自分が助かってるわけではない。あと「監督は早死にしそうな感じですよね」と言われる。